ブログ金沢城と兼六園日記

夏至が過ぎた夜

2013-06-24

 6月21日(金)は二十四節気の一つ「夏至」で、一年で最も昼の時間が長い日でした。
 金沢市はあいにくの雨で、日の長さも実感することが出来ませんでした。
 翌22日(土)は、午後から高気圧に覆われ、紺碧の青空に美しい雲が流れて行きました。
 
 今週末に予定されている「兼六園ホタル観賞の夕べ」に備えて、閉園後の兼六園に入ってみました。
 おりしも、今年一番大きいと言われる満月が薄暗い園内に一筋の光を落とし、足元を照らしてくれる有難さに加え、予期せぬ「名月観賞の夕べ」を楽しみました。

 

夜の兼六園  月夜の兼六園

 

 さて、お目当てのホタルですが、月見橋あたりに数匹、親不知あたりに10匹程度が美しい光を明滅させている事を確認し「ほっと一安心」しました。
 6月29日(土)の観賞会は定員に達したため受付を終了しましたが、6月28日(金)午後8時30分のコースに若干の余裕があります。
 観賞をご希望の方は金沢城・兼六園管理事務所(電話076-234-3800)まで、お問い合わせ下さい。
 なお、往復はがきでの申し込みは、返信事務等が間に合わないことがありますので、必ず電話でお問い合わせ下さるようお願いいたします。         (記: ジジ)

親不知のホタル

 

   親不知のホタル

 

 

 

大雨のあとで

2013-06-20

今日6月20日(木)の金沢城公園は、時々薄陽も差す穏やかな1日で、昨日の大雨の影響も全く見られません。
雨の季節に似つかわしい花といえばアジサイですが、兼六園では意外にもその数は多くありません。
金沢城公園二の丸広場付近では、ガクアジサイが群生していますが、ここに至る「いもり坂」を上る時に石垣を見上げれば、やはりそこにはガクアジサイの青と白の清楚な姿があり、長い坂道を上る方々を優しくお迎えしてくれます。

二の丸広場付近のガクアジサイ いもり坂のガクアジサイ

三十間長屋の向かい側の木立には、いつも神秘的な光が差し込み、新緑の輝きを一層引き立て、忘れられない光景で観る者を魅了します。

 木立に差し込む日差

本丸附段から坂を下りて鶴丸休憩所に足を運べば、アジサイの他にシモツケ等、色とりどりの花々が城壁を背景に咲いています。

鶴丸休憩所前のアジサイ 鶴丸休憩所前のシモツケ

 

河北門をくぐり、坂を下りて左側に湿生園があります。
ここでは、アジサイの他にコオボネを始めとする水辺の植物が美しい花を開いています。
その周辺を金色のスジのように飛ぶイトトンボやシオカラトンボ、蝶の姿が観られます。

コオボネ 湿生園

 

アジサイの葉に留まるイトトンボ シオカラトンボ

 

蝶と言えば、15日(土)にご紹介した、新丸広場花壇のスカシユリが見頃を迎え、高貴な姿で背景の菱櫓や河北門と見事なマッチングを見せていますが、その周りをアゲハチョウが飛び回り、一層華やかな雰囲気を醸し出しています。

新丸広場花壇スカシユリ アゲハチョウ
まさに金沢城の正門にふさわしい風景と言えましょうか。
皆様のご来園をお待ちいたしております。            (記:ジジ)

 

 

天と地からの恵み

2013-06-17

 今日6月17日(月)の金沢市は、高気圧に覆われて31.1℃の真夏日になりました。
 兼六園梅林では、曲水の水音が恋しくなるような青空の下、恒例になった「梅の収穫」が行われました。

霞が池からの流水 曲水の小滝 

 

 午前9時から午後3時までの間、庭師5名と作業員25名、総勢30名、そして所長を始めとする職員若干名が、「白加賀(しろかが)」や「摩耶紅(まやこう)」など、200本の梅の木にたわわに実った梅の実を、一つひとつ丁寧に収穫しました。

梅を収穫する庭師 梅を収穫する作業員

 

 今年は開花の時期から好天に恵まれた事に加え、実の生育時期に温暖な日が多かった事などにより、実も大きく1本の木からの収穫量も多くなりました。

梅の収穫をする職員 枝の梅

 

 石川県金沢城・兼六園管理事務所分室に集荷し選別した結果、収穫量は昨年の810㎏を大きく上回る1,300㎏となり、過去5年間での最大の収穫量となりました。

収穫された梅 大きな梅の実

 

 管理事務所には、収穫を心待ちにしていらした福祉施設の方が、早速受け取りにいらっしゃいました。                (記 ジジ)                                                          

天からの恵み

2013-06-15

 今日6月15日(土)の金沢城公園と兼六園は、朝にまとまった雨が降ったことで、人も草木もほっと一息ついています。

雨のサツキツツジ 雨のサツキツツジ2

 

 兼六園では、桜からツツジ、そしてカキツバタからサツキツツジへと続いた春から初夏への「色彩のメドレーリレー」もそろそろ終盤を迎えています。
 これからは、やがて咲くナツハギとともに、園内に66種1変種在る「苔」が美しく輝き、観る者の心を癒してくれるはずです。

兼六園のコケ

 

 ところで、百間堀のサツキツツジは健在です。今日の雨で一層鮮やかに見頃を誇示していますから、園内だけでなく、少し足をのばして、あるいはバスの車窓から、色彩豊かな花の壁画をお楽しみいただきたいと思います。

百間堀のサツキツツジ  

百間堀のサツキツツジ 百間堀のサツキツツジ

 

 金沢城公園新丸広場の花壇では、スカシユリが恵みの雨の雫を宝石のように散りばめたピンクのドレスで、大手門からのお客様をお迎えしています。

    

 

 雨の季節の足音はどんどん大きくなってきますが、雨の日の金沢城公園と兼六園は、格別の美しさがあります。

新丸広場のスカシユリ 新丸広場のユリ

 

 写真ではお伝えできない雨音の調べと、雫により一層際だつ花の香を、ご来園の上お楽しみいただきたい思います。                                   (記 ジジ)

暑い一日

2013-06-12

 今日6月12日(水)の金沢市は、日中の気温が31.7℃まで上昇し、今年初めて
真夏日となりました。
 金沢城公園新丸広場では、スプリンクラーで撒水が行われ、シュパッシュパッと
いう水しぶきが、かすかな涼を運んでくれました。

スプリンクラーでの撒水

 湿生園の紫陽花も日毎にその色を濃くし、まるで新しい雨傘を買ってもらった
子供のように、雨の季節を心待ちにしています。

アジサイ

 朝の日差しを受けて鏡のように光輝く水面には、見頃を迎えたヒメスイレンが
濃い桃色の花を映し出し、周囲の草花の色合いと相まって、あたかも桃源郷
のような世界が広がっています。

 その池をカルガモの親子が餌をついばみながら泳ぎ回る光景も、この季節
ならではのものです。


 運が良ければ、これらを全て眺めることができますが、ヒメスイレンは午後に
なると花を閉じてしまいます。残念ですね・・・
 金沢城公園と兼六園(入園口は蓮池門口と随身坂口のみ)は、8月末までは
早朝午前4時から開園しています。
 皆様のご来園をお待ちしています。                (記 ジジ)